TOHO STYLE
TOHO会通信
- 音楽ライター
沖 さやこ
2009年/音響芸術科卒業フリーライター
QUESTION 01
まずは現在のお仕事について教えていただけますか?
今はフリーランスでライターをしています。書くものは音楽を中心にカルチャー系を手掛けています。媒体はWebも紙媒体も両方携わっていますが、最近はWebが多いですね。
記事の内容はどんなものが多いですか?
インタビュー系が多いです。あとはアーティストのオフィシャルのお仕事もやらせていただいてます。アーティストのホームページに載るインタビューやライナーノーツ、ニュース記事になるようなライブレポートとかですね。
ご活躍されてますね!卒業してからずっとフリーランスで?
いえ、卒業時はインターンで編集部に入っていたんですが、そこには会社の都合で入社できなかったんです。でもその時に知り合ったライターさんからテープ起こしやライブレポートの手伝いをお願いされて1年くらい続けてました。
そうでしたか。それは残念でしたね。
ええ。でも卒業してちょうど1年後に、当時東放学園で講師をやっていらした先生がイベントを立ち上げて、そのレポートだったりインタビュー記事を書いてみないかってお声をかけていただいたんです。
いいタイミングでしたね。
はい。その時に講師の先生が業界の関係者やアーティストの方たちに「ライターの沖さんです」って紹介してくれたんです。そこで初めて、「あ!私、ライターって名乗っていいんだ!」って思いました(笑)。
ライターの沖さんが誕生した訳ですね。
そうですね。それまでは記事を書いてもライターさんのアシスタント的な立ち位置だと思っていたので、その日が私のライター記念日です!!
それから現在までフリーで活動されていますが、最初はどうでしたか?
最初は仕事も無いのでアルバイトや実家の家業を手伝いながらの活動でした。でも諦めずにライターを続けてきて、こういう文を書く人なんだというのを知ってもらえるようになってから、少しずつですがお仕事の依頼をいただけるようになりました。
“継続は力なり”ですね!
はい。私が立ち上げたwebサイトをご覧になっている業界の方々も多いので、とても嬉しいです。
QUESTION 02
ちょうど話題に出たので、沖さんのWebサイトについて聞かせてもらえますか?
『ONE TONGUE MAGAZINE(ワンタンマガジン)』 といって作って4年目になります。
作ったきっかけは?
当時まだ私が書ける場所も少なくて仕事も広がらないなぁと思っていたので、無いなら自分で作ってしまえと(笑)。あとライターを始めて4~5年経って自分のやりたいことが見えてきた時期だったので、自分を表現する場所が欲しくて作りました。
どんなWebサイトですか?
“ONE TONGUE(一枚舌=本音)”で語れるWebサイトがコンセプトです。といっても週刊誌や暴露本のようなネガティブな記事ではなく、あくまで読者が前向きになったり、取材対象者の魅力が引き出せるような記事を書くように心掛けています。
何かそういったエピソードはありますか?
メジャー、インディーズ、アマチュア問わず取り上げているのですが、業界の方がONE TONGUE MAGAZINEの記事をきっかけにしてアーティストさんに興味を持ってコンタクトを取ってくださることもあるんです。
すごいきっかけを作ることができましたね!
はい。それでわかったのが、普通の媒体はブレイクしそうな、売れそうなアーティストを見つけて紹介しようとしますが、『ONE TONGUE MAGAZINE』はそういう媒体ではないってことですね。インタビュー内容もアーティストを“売るため”ではなく、そのアーティストに寄り添った形でフィーチャーできればと思っています。
QUESTION 03
学園時代のことについてお話を伺いたいのですが、沖さんはどんな学生でしたか?
とにかく学校には行ってましたね。当時は静岡の実家から新幹線定期で通っていたので、使わないともったいなくて。東京に行ったら学校に行くしかないなと(笑)。
面白かった授業とかはありますか?
栃内先生の「取材ライティング」は強烈でしたね。独自の世界観を持った先生だったので圧倒されました。キャロルの話しかしない!みたいな。古いネタを扱うのに時代を超えた説得力がありましたね。あと私は音楽ライターコースだったのですが、レコーディングとかPAの実習があったのも良かったです。アーティストさんと話をするときにうっすらでも知っていると想像できるので助かってます。
東放学園音響専門学校は学科の中でいろんなことが勉強できますよね。
そうですね。学校を選ぶときもそこがポイントでした。あと一番やりがいがあったのは音楽雑誌をみんなで協力して作った卒業制作ですね。
どんな内容だったんですか?
野外フェス、ボーカロイド、ニコニコ動画、アニソン・キャラソン、2.5次元ミュージカルとか。今の時代当たり前になっているものですが、それを10年前に取り上げているので、自分で言うのもなんですが若者のアンテナはすごいなと(笑)。
確かにそのとおりですね!卒業制作で苦労したことはありますか?
当時の自分としては大人がお膳立てしてくれた中でライターの真似事ができれば良かったのに、雑誌の企画やコンセプトから全部自分たちで作るのが大変でした。結局、企画をみんなで意見を出して決まるまでに3か月くらいかかりました。
かなり時間がかかりましたね。
はい。でもあの経験が無かったら『ONE TONGUE MAGAZINE』もやってないと思います。物づくりの基本をしっかり経験できたので本当に良かったです。
学園での経験が役に立っている感じですかね。
そうですね。勉強ももちろんですが、東放学園でやったことって叩き込まれた感があって、入学して最初の洗礼というか入学式翌日に学校に行くと先輩が「おはようございます!」「お疲れ様でした!」とか新入生にやたら元気に挨拶してきて、ここは軍隊か!?と思いました(笑)。でも私も自然に挨拶をする習慣ができたので感謝してます。
それが一番の収穫かもしれませんね(笑)
それと良い友人に出会えたことですかね。私は高校卒業してすぐの入学ではなくて学園生活に不安もあったのですが、グリーンガイダンスで偶然同じ部屋になった2人が私が年上だとわかっても一切敬語も使うことなく話しかけてきて、とにかく活発な彼女たちのおかげで他学科の友人もたくさんできて本当に楽しい学園生活を送ることができました。
いい出会いがあったんですね。
それと3人とも同じアーティストが好きだったのですぐに意気投合できた部分もあって、やっぱり音楽の力ってすごい、音楽の仕事をしたいなって思いました。
QUESTION 04
今後の目標を教えて下さい。
いろんな人といろんな場所で仕事がしたいです。
『ONE TONGUE MAGAZINE』という自分のエゴを通せる場所があるので、今は他人の価値観に合わせるのが面白くなってきた感じがします。ライターの仕事も長くやってきて、他人に合わせても自分の色は消えないかなっていう自信も少しついてきたので、逆にこういう風に書いてくださいっていうリクエストを受けて書いてみたいですし、とにかく書く機会を増やして自分の世界を広げていきたいです。あと2020年で私がライターを始めて10周年なのでライブイベントの企画も考えてます。 場所は学校がある新宿か卒業制作で取り上げた下北沢あたりを考えているのですが、まだ今の段階ではぼんやりとしたイメージしかなくて(笑)。でもそれくらい東放学園に対する思い入れは強いんですよね。
『ONE TONGUE MAGAZINE』という自分のエゴを通せる場所があるので、今は他人の価値観に合わせるのが面白くなってきた感じがします。ライターの仕事も長くやってきて、他人に合わせても自分の色は消えないかなっていう自信も少しついてきたので、逆にこういう風に書いてくださいっていうリクエストを受けて書いてみたいですし、とにかく書く機会を増やして自分の世界を広げていきたいです。あと2020年で私がライターを始めて10周年なのでライブイベントの企画も考えてます。 場所は学校がある新宿か卒業制作で取り上げた下北沢あたりを考えているのですが、まだ今の段階ではぼんやりとしたイメージしかなくて(笑)。でもそれくらい東放学園に対する思い入れは強いんですよね。
INTERVIEW POSTSCRIPT
取材後記
今回の取材は沖さんのお母様が経営されているcafeで行わせていただきました。
JR東海道線「鴨宮」駅から徒歩15分。国道255号線沿いにあるとても素敵なお店でした。お母様手作りのシフォンケーキは味はしっかり感じるのに甘さが控えめでおススメです。以前はペンションを経営されていたのでお料理も絶品。あまりの居心地の良さに取材後も1時間近くお邪魔してしまいました。お近くを通った際はぜひお立ち寄り下さい。
店舗名 | dogcafe moimoi |
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営業時間 | 平日 11:00~18:00 (ラストオーダー 17:30) 土日 11:00~20:30 (ラストオーダー 20:00) |
座席数 | 14席 (全席禁煙) |
駐車場 | 8台 (隣接しているアコムさんの隣にある駐車場です) |
定休日 | 毎週火・水・第三木曜日 |
電話番号 | 0465-48-4708 |
住所 | 〒250-0863 神奈川県小田原市飯泉740-1 |